経営者の一番大切な仕事は?

先日、120年企業の社長交代にまつわる
お話を直接お伺いしました。

4代目から5代目社長へのバトンタッチです。

4代目までは創業家の長男が代々継いできました
が、5代目からは創業家ではない
プロパー社員です。


20年程前に、会社の危機に、
大きな転換点をつくり出す「出航式」という
イベントをリードした若き課長代理の方が
5代目社長に就任されました。


この社長から、お話を聞きました。


なぜ、4代目の前社長は、同族でなく、
プロパー社員から社長を選出したのか?


順不同ですが、私が記憶に残っていることを
共有したいと思います。(私が趣旨がこういうこと
ではないかな?と理解したものも含みます)


・激動の時代に、古い成功体験をもつ社長である
 自分がずっとやっていることが弊害になりえる。

・健康であるし、経営意欲もまだまだあるが、
 そういう状態で、次世代に引き継ぐことが
 スムーズに経営承継する上で大切

・200周年(80年後)に向けて、経営者のバトン
 を創業家に限らず優秀な人に引き継いでいく
 形をつくりたい。→サステイナブル(持続可能な経営)

・誰もが社長になれるという会社にしたい。

・オーナー(株主)と、経営者の役割分担
 をやっていく。


この中で、特に私の心を動かしたのは、
「サステイナブルな経営」を
よき経営承継を通してやっていくという
意思でした。


ちなみに、後で食事の時に現社長(5代目)に
お話伺ったところ「基本的な意思決定は自分で
やっているが、重要な局面では株主・オーナー
として相談に乗ってもらっている」ということでした。

上場企業では基本である、所有と経営の分離ですね。
オーナー企業でも、十分できますね。



事業承継に関する似た話に、
某上場企業の創業社長が、
優秀な子息がいるのに、全く別の人を
後継者指名した時の話を思い出しました。

聞かれたその人曰く、
「確かにうちの息子は優秀、
 だけれども、息子の息子が優秀とは限らない」

!!!

すごい視座と視野だと思いました。


さて、経営者の一番大事な仕事は
何だと思いますか?