ムーンショット目標のプロセス
前号の続きです。
ムーンショット目標をどうやって設定していけば
よいでしょうか?
組織で行う場合の具体的なステップを考えましょう。
(1)ミッション・ビジョンの明確化
まず、組織のミッションや長期的なビジョンや
核となる価値観を明確にしておきましょう。
ロケットの打ち上げ角度がこれで決まりますね。
(2)課題の特定
企業は環境適応業です。
業界や社会が直面している「大きな課題」を
明確にしましょう。ムーンショット目標は、志
になるようなものがよいと前号で書きましたが、
これらの課題に対する解決策を提示する
ようなものでなければ、力は集まらないでしょう。
(3) リソースの分析
自社のリソースや能力を客観的に分析し、
どの程度のリスクを取れるかも大事な要素です。
明日を生きられないのに、明後日の志を
実現することはできません。
(4)目標の設定
達成すれば業界や社会に大きなインパクト
を与えられる具体的な目標を設定します。
以下の特徴を持つ目標がいいですね。
・挑戦的&完全に非現実的ではないバランス
・関わる人を夢中にし、奮い立たせるもの
・想像力に富んだワクワク・斬新な目標
・時代や社会にとって善きもの
(5)アクションプランの策定
具体的なステップや中間目標を設定。
これがないと迷子になりますし、
あることで、進捗を測定し軌道修正できます。
(6)チームの合意形成
チーム全体の参加と合意形成が重要ですね。
全員が目標の意義を理解し、共感することで、
その実現に向けた強力な推進力になります。
(7)短期目標の設定
中長期的なゴールを目指すための短期目標を
設定します。例えば、3か月ごとに目標設定すれば
具体的な行動計画を立てやすくなります。
(8)挑戦の先の失敗を学びとして捉える社風醸成
ムーンショットにおいては、失敗を奨励できることが必要です。
失敗を恐れずに挑戦し、意味ある失敗は賞賛もし、
そこから学ぶ姿勢をチーム全体で共有することが大切ですね。
さて、前号で書いたものは、
こんなステップはしっかり踏んでいません。
(4)を目標として、進みながら考える
事業探索の挑戦という具合ですが、
それでも当社の中で、確実に成長と力を与えて
くれているように感じています。
ここでは、コンサル風にステップを刻みましたが,
完璧でなくていいのです。
いい世界をイメージして、
ムーンショット目標をもって
一歩踏み出すだけでも、
違う明日が出てくると思います。