意思決定のステップ

おはようございます♪

一人時間あたりの稼ぐ力を増やし
働き甲斐と業績を最大化する専門家

感動経営コンサルタント 佐々木千博です。

今日は、比較的大きな意思決定を
するときのステップの一例を
お伝えしたいと思います。

価値観・哲学・在り方に照らして、
意思決定するという判断の切り口
でなく、意思決定のステップのお話です。

これは、
私が前職の安定した
伝統的な業界トップの大企業を退職し、
独立する時の決断を後押ししたものでもあります。

独立や転職等の意思決定以外にも
私生活なら結婚や引っ越し等の意思決定、

経営者やリーダーなら大きな経営戦略
の実行の是非に関する意思決定
などにも使えると思います。

客観的に、そして絶対的に正しい
意思決定というものは存在しませんが、
自分がより納得感を持って意思決定するには、
こういったプロセスは有効だと考えています 。

・・・・

まず前提として、大きな決断というのは、
ロジックだけで説明できるものではなく、
今までの経験や環境、自分の考え方や感情が
大きく影響しているということ
最初にお断りしておきたいと思います。

意思決定は一見ロジック・理屈で
なされてるように思われますが、
実際は感情に大きく支配されている
ということを理解しておく必要があります。

大きな意思決定や意欲の発露は、
ある意味直感的で、暗黙知的で 、
勘によるところも大きいのです。

ただ、それが一時の感情に流されてのもの、
勘違いや見落としがあると困るので
改めて左脳さんにも登場してもらい

得たいもの・期待値・リスク等を
言語化、比較対象できるようにする。

その上で改めて感情や心にも聴いてあげて
意思決定の最終確認をしたというお話です。

では具体的なステップを説明したいと思います。

■ステップ1
まず意思決定すべきタイトルを決めます

(具体例)
独立起業するか否か?

■ステップ2
次に比較マトリックスを作ります

最初の軸は、命題の是非にたいする
メリット・デメリットの軸です。

(具体例)
会社に残るメリット・デメリット。
独立するメリット・デメリット。

ここで言うメリットは期待値。
デメリットはリスク
と言い換えてもいいかもしれません。

■ステップ3
メリット・デメリット
をさらに時間軸別で考えます。

(具体例)
今する方がいいのか?
後でする方がいいのか?

つまりステップ2とステップ3で

・「こと」をやるべきか?やらざるべきか?

・「今」やるべきか?やらざるべきか?

の判断をするわけです。

・・・・・

私が独立するか否かを決定した時は
このように考えました。

■ステップ1 :問いを立てる
独立・起業するか否か?

必ず二つ以上の選択肢を
用意することがポイントです。

比較対象がないと具体的に
考えることが難しくなります。

■ステップ2:メリット・デメリットを書き出す

(会社に残るメリット)

・悪くない安定した収入がほぼ保証されている

・退職金もボーナスももらえる

・いい仲間に囲まれている

・会社からも一定の評価を頂けている

・会社の中での仕事の自由度も高い

・会社の枠組みだから大きなことができる

・一定水準での生活を維持する上では
 安定性が高い

(会社に残るデメリット)

・いつか自分でやってみたいと言う思いに正直に生きていない

・子供にわくわく働く姿を見せにくい

・会社の諸制度が自分がやりたいことをやるブレーキとなる

・金銭的時間的に自由度に限界がある

・やりたいのに挑戦しなかったという後悔が残る可能性がある

・企業グループにあって、異動や転勤等
 又は会社の不振等に対して
 自らリスクをコントロールできる余地は少ない。

(独立する時のメリット・期待値)

・自分の思いに正直に生きられる

・子供にわくわく働く父親の背中を見せられる

・会社員時代の収入を大きく超えられる可能性を手に入れ

・会社員時代とは比較にならない自由を手に入れられる可能性がある

・生涯現役で働ける

(独立する時のリスク・デメリット)

・食べられない可能性がある

・健康を害すると、有給休暇も
 休職もなくリスクが大きい

・稼ぐ力がなければサラリーマン以上
 に不自由になる可能性もある
 (ライスワークの極地)

※人によっては孤独である
 なども出るかもしれません。

このステップ2では、
独立する方が私には向いている
のではないかと結論付けました。

次に問題となるのが 、
それをいつ決行するのか?
ということです 。

本当に意思決定するということは
実行が伴うことになりますので、

正確には「今」独立すると言う結論以外は、
「独立するという意思決定」が是と
なったとは言えません。

■ステップ3:「今」するか?将来するか?
でメリット・デメリット書き出す。

(今、独立するメリット)

・少しでも早く独立する方が
 気力体力ともに充実している

・早く挑戦する方が
 チャンス&トライアルの機会が増える

・失敗した時でも、
 再就職というリカバリーが取りやすい

・子供が大きくなってからだと
 金銭的な必要要件も上がってしまう

・今後、発生が十分に考えられる
 異動や転勤を避けられる

(今は独立しない・先送りするメリット)

・もう数年会社で頑張れば、
 大企業での実績を増やすことができる。

・大企業でのマネジメント経験というのは
 会社にいないと経験できない。

・今、自分が中心となって取り組んでいる
 某社とのジョイントベンチャーの事業を
 最後までやり遂げることができる

・今。 自分が中心となって取り組んでいる
  組織横断型の会社変革プロジェクト
 を最後までやり遂げることができる

・もう少し貯金もできるし、
 退職金も上積みできる。

・ゆったりと過ごすことができる 。
 奥さんも当面は安心。

最終的には独立を先送りする
メリットというのは、得たい未来
というゴールに対して、
本質的に重要ではないとの結論に至りました 。

これらを具体的に書き出して文書で
奥さんにもプレゼンテーションを
して認めてもらいました。

今現在この決断が正しかったのかどうか
客観的な答えは存在しないと思うのですが、

私自身は良い決断をしたと思っていますし
今は今で苦労もしていますが
後悔は全くしていません。

(そして、奥さんには感謝です)

もちろん当初の直感的な決断だけで
動いても結果は同じだったかもしれません。

しかし一度こういったステップを踏んで
メリット・デメリットを言語化・明確化して
関係者とも話をして、
意思決定をするということは
意味あることだと思っています。

この作業するのに一週間・二週間と
時間がかかるわけではありません。

どこまで深堀するかにもよりますが
さっと書き上げるだけであれば
1時間もかかりません。

これからの時代、激動の時代、
不確実な時代を会社経営していく。

または自分のキャリア(人生経営)を
設計し、積み上げていくという時に、
意思決定の大きさや量は増えていきます。

そんな時の参考になれば幸いです。